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税関・管制官だけじゃない!航空業界を支える公務員のお仕事 - 航空業界専門の求人サイト「航空人WEB」

税関・管制官だけじゃない!航空業界を支える公務員のお仕事

 

このページでは、お仕事図鑑「公務員(管制官・税関等)」では紹介しきれていない各公務員についてをピックアップ!空港で活躍しているさまざまな公務員について知るきっかけにしてほしい。

 

※年刊ムック「航空業界就職ガイドブック2020」(2018年11月29日発売)より転載。

 

航空業界を支える公務員一覧:

税関役員
入国審査官
入国警備官
検疫官
食品衛生監視員
植物防疫官
航空局職員
気象庁職員
航空管制官

 

税関役員

税関のもっとも重要な役割のひとつが、水際での密輸出入の取り締りだ。覚醒剤や拳銃等の社会悪物品や、偽ブランド商品などの知的財産権侵害物品、野生動植物保護のためのワシントン条約該当物品など、日本に持ち込みが規制されているものの密輸を阻止する役割を果たしている。

 

また、貿易の円滑化や関税、消費税等の適正・公平な徴収も重要な仕事だ。海外から輸入される品物は、税関に申告し必要な検査を受け、関税等を納付して許可を受けなければならない。税関は、これらが適正に行われているか確認を行う。 空港では、入国旅客に対し、日本への持ち込みが規制されているものはないか、税金がかかるものはないかなど、携帯品別送品申告書とパスポートを確認しながら質問や検査を行う。

 

税関職員になるには

 

税関職員になるためには、まずは人事院が行う国家公務員採用試験の一般職または総合職に合格することが必須。その上で希望する税関の採用試験(面接)を受け、合格する必要がある。

 

税関職員の採用の詳細については、税関ホームページの採用案内を確認すること。

 

なお、港湾に配属される場合もあるので、必ずしも空港で働けるとは限らないということも頭に入れておこう。関税法全般から知的財産権、ワシントン条約、不正薬物に関する知識など、税関職員が学ぶべきことは多岐にわたる。さらに語学力も必要だ。入省後もさまざまなことに興味を持ち、勉強や知識の習得に自ら取り組める人が向いているだろう。

 

 

入国審査官

一般的に入国審査官とは、国際空港の出国/入国審査場で、日本人や外国人が出入国する際にパスポートや査証(ビザ)が有効かどうかなどを審査するのがおもな業務だ。なかにはパスポートの真偽チェックを行う業務もある。

 

入国審査官は、パスポート、査証(ビザ)をチェックするだけでなく、観光と偽って不法就労しようとする外国人や、過去に刑罰法令に違反した外国人の入国(上陸)を防ぐという任務も担っている。他にも、関係機関と連携して国際指名手配されている者の入国(上陸)を阻止することもある。

 

入国審査官になるには

 

入国審査官になるためには、まずは人事院が主催する国家公務員試験(総合職または一般職)を受験する。合格者は各地方入国管理局の面接を経て、入国管理局職員として採用される。入省当初は「法務事務官」として採用され、勤務経験を経た後、入国審査官の業務を担当する。

 

日本人旅行者のみならず、海外からの渡航者と接する機会が多いので、入国審査官は英語や中国語、スペイン語などさまざまな語学習得に前向きであることが望ましい。また、渡航書類や簡単な質疑応答から入国目的に疑わしい点がないか判断するため、素早い判断力や洞察力、冷静さも必要だ。

 

 

入国警備官

入国審査官の役割が日本に入国させてもよいかどうかの判断にあるのに対し、入国警備官の仕事は自ら得た情報や一般の人から寄せられた情報に基づき、入管法に違反している疑いのある外国人を調査、収容、送還することである。

 

入国警備官は警察と同じく治安を守る「公安職」で、業務内容は違反調査、摘発、収容、送還など多岐にわたる。具体的には、法律に違反している外国人を発見した場合に身柄を拘束し、調査したり、摘発により身柄を拘束された外国人等を地方入国管理局に設置された収容施設に収容したり、これら施設の警備をすることもある。

 

さらに、入国審査官による違反審査の結果、退去強制と決定された外国人を国籍国へ送還する手続をするのも入国警備官の仕事である。

 

入国警備官になるには

 

公安職である入国警備官になるには、「入国警備官採用試験」を受ける。試験を受けるには、法務省のウェブサイトからインターネット申し込みをするか、法務省に問い合わせて申込用紙を請求しよう。入国警備官は、早朝や深夜に業務を行うことや摘発により身柄を拘束することもあるので、体力と機敏な動き、そして状況に応じた判断力が求められる仕事だ。

 

 

検疫官

世間を騒がせた新型インフルエンザ流行時に、ニュースで白衣に身を包んだ職員が空港で旅行者を調べる様子を見たことがある人もいるだろう。このように、旅行者の感染症の有無をチェックするのが検疫官だ。

 

また、旅行者の渡航先によっては渡航中の健康状態に関する「検疫質問票」に記入させ、異常を調べる。いずれの調査も、感染症にかかっている人を隔離・治療して、病原菌を国内に持ち込ませないようにするためのものだ。検疫官が所属するのは厚生労働省管轄下の検疫所。

 

検疫官になるには 

 

実際の検疫業務にあたるのは、検疫医療専門職(医師)および検疫官(看護師)など既に医療免許を取得している人から採用される「厚生労働技官」。他方、検疫所で事務職に携わる職員は、国家公務員採用試験の合格者から採用される。なお、検疫所は全国の港湾や空港にあるので、必ずしも空港勤務になるとは限らない。

 

 

食品衛生監視員

検疫官が人間の健康や衛生面を扱うのに対し、食品衛生監視員が扱う対象は、海外からの輸入食品。検疫官と同じく全国の主要空港や港の検疫所に配備される。輸入食品の安全監視と指導にあたり、輸入食品等に関わる衛生上の試験検査を行い、食品が病原菌や放射能に汚染されていないかを調べて、国内に感染症が侵入するのを防いでいる。食の安全に関心が高まる現在、重要な役割を担う仕事だ。

 

食品衛生監視員になるには

 

食品衛生監視員になるためには国家公務員試験の専門職試験である「食品衛生監視員採用試験」に合格しなければならない。また、前提として受験資格には大学において薬学、畜産学、水産学または農芸化学の専門教育を修了した人、あるいは養成施設で所定の課程を修了した人が挙げられる。

 

試験内容は文章理解や数的推理などの基礎能力試験と食品衛生監視員として必要な専門知識が問われる専門試験の2部構成となっている。

 

植物防疫官

植物防疫官は、病害虫の被害から日本の農業や緑を守る仕事だ。貨物、郵便物や旅客の携行品によって海外から輸入される果物や野菜、切り花、球根、種子、苗などの植物に病害虫が付いていないか検査する業務を「輸入検疫」という。

 

また、諸外国でも植物検疫を実施しているため、日本から植物などを輸出する場合は、輸出相手国が行っている植物検疫の条件に適合した植物かどうか検査する「輸出検疫」、国内の病害虫のまん延を防ぐため、ジャガイモおよび主要な果樹苗木の検査などを行う「国内検疫」もある。植物防疫所は全国の主要空港や港等に設置されている。

 

植物防疫官になるには

 

植物防疫官になるためには、まずは人事院が主催する国家公務員採用試験の一般職(「農学」または「化学」区分)を受験する。合格者は、植物防疫所(農林水産省)が実施する採用面接を受け、合格すれば採用される。そして、植物防疫所の職員になってから、約1年の現場経験の後に受験する植物防疫官試験に合格する必要がある。植物防疫所の採用の詳細については、植物防疫所ホームページの採用案内を確認すること。

 

植物防疫官は、専門知識や技術だけでなく、コミュニケーション能力も必要だ。輸入検疫では、旅客に検査の協力を依頼したり、輸入禁止品を持ち込んだ旅客には廃棄してもらうよう説明する際は、相手に分かりやすく丁寧に伝えることが重要だからだ。

 

 

航空局職員

国土交通省航空局の任務は、航空運送事業が公平に行われ、国民にとって利便性の高い航空輸送サービスを実現すること。おもな役割は、①現在日本全国90か所以上にある空港をより効率的に利用できるように運営方針を立てる「空港の整備」、②航空機や備品等の検査や、各航空会社の運航・整備体制をチェックする「航空交通の安全確保」、③航空会社への路線開設の許可や、運賃の許可などの航空運送事業を管理する「利用者利便の向上と航空運送事業の発展」の3つ。航空大学校でパイロットを養成するのも役割のひとつだ。

 

航空局職員になるには

 

航空局職員として働くには、まずは人事院が主催する国家公務員採用試験(総合職または一般職)を受験する。合格者は国土交通省が実施する面接を受け、合格すれば採用される。

 

 

気象庁職員

航空機の運航状況には気象が大きく関わっている。そこで、国土交通省の外局である気象庁では、全国各地の空港に航空地方気象台や航空測候所などを設置し、気象観測を行っている。これら観測や予報の情報は、航空機の安全運航に影響をおよぼす可能性等を含めて航空管制機関、運航管理者、パイロットに提供されている。

 

気象庁職員になるには

 

国家公務員総合職か一般職採用試験を受験する、または気象大学校(高卒程度)を受験する、の2つの方法がある。総合職を採用する試験区分は、主に「工学」、「数理科学・物理・地球科学」であり、一般職を採用する試験区分は、主に「物理」および「行政」(事務系)である。現場の観測業務を志望する場合は、国家公務員総合職か一般職を受験しよう。なお、気象庁職員の採用試験を受けるのに気象予報士の資格は必要ない。

 

気象大学校は気象庁の幹部候補生を養成するための学校で、授業料は無料、かつ給料が支給される。4年間の専門教育を受けたのち、気象庁または全国の気象台に配属される。予報は膨大な気象データを読み解き、現在の大気の状態を把握することからはじまる。このため、情報分析が得意で筋道を立てて考えることができる人や、自然現象に興味を持って、一つの事象の原因と結果をコツコツと調べられる人、探究心がある人がふさわしいだろう。

 

航空管制官

航空機を運航しているのはパイロットだが、自分たちで自由に航路を決めて運航しているわけではない。地上から空の交通状況を常に確認して、運航中の航空機同士が衝突したりすることがないように、また航空機の航路の流れがスムーズになるように交通整理をする人がいる。それが航空管制官だ。

 

管制官は、航空機の離着陸、飛行経路など、航空機に「どの道を進めばよいのか」という指示を出している。 管制官のおもな勤務場所は、空港にある管制塔とレーダー管制室のほか、全国に4か所ある航空交通管制部。まず、空港の管制塔では、空港を見渡すことができるガラス張りの部屋から、目視で航空機の動きを監視しながら無線で指示を出す。レーダー管制室では、空港周辺を飛行する航空機をレーダーを駆使して管制している。

 

空港から遠く離れて航空路を飛行する航空機の管制は、札幌、東京、福岡、那覇の航空交通管制部がレーダーを使用して、分担して管制を行っている。 管制業務には、航空管制官の資格が必須。さらに、目視で行う管制とレーダーを使用する管制では方法もテクニックも異なるため、それぞれ個別に資格を取得しなければならない。

 

管制業務に就いてからも、常にステップアップを目指し勉強が必要な仕事だ。 なお、航空管制官は「航空保安職」のなかのひとつの職種。航空保安職には「航空管制官」「航空管制運航情報官」「航空管制技術官」などの職種があるが、一般に「管制官」と呼ばれているのは、航空保安業務の代表的職種である「航空管制官」のことだ。

 

航空管制官になるには

 

航空管制官になるには、人事院が実施する「航空管制官採用試験」に合格しなければならない。2018年9月時点での航空管制官採用試験は、大学卒業程度の難易度の試験で、21歳(4年制大学・短期大学・高等専門学校卒業見込み者も受験可)から30歳まで受験が可能。そして合格後は、航空保安大学校(大阪府泉佐野市)に入校し、8か月間の研修を受けたのち、全国の航空官署(空港、航空交通管制部など)に配属される。ちなみに、全寮制の航空保安大学校は、防衛大学校などと同じで入校=(民間企業でいう)就職であるため、授業料が無料であり、そのうえ給料が支給されるのもメリットだ。

 

また、航空管制官以外の航空保安職である「航空管制運航情報官」、「航空管制技術官」になるには、航空保安大学校学生採用試験を受験する。航空保安大学校入学後、2年間の研修を経て各官署に配属される。航空保安大学校学生採用試験の受験を考えている人は、まずは航空保安大学校に資料を請求しよう。資料請求は一年中受け付けている。

 

航空管制官採用試験は例年4月上旬に募集し、試験は1次が6月、2次が7月、3次が8 〜9月に実施される。試験内容は例年通りの基礎能力試験(国語、社会、数学、理科、数的処理など)と英語の試験があるが、2015年(平成27年度)から試験内容が一部変更された。変更点は、適性試験が筆記試験のほか航空管制業務シミュレーション(3 次試験にて実施)による試験の追加と人物試験(面接)の時間が長くなったことだ。

 

中でもユニークなのが管制官採用試験の適性検査。「記憶」と「空間関係」から構成されており、一般の公務員試験の適性試験とはまったく異なるので特別な対策が必要だ。管制官採用試験では3次に、航空保安大学校学生採用試験では2次試験に身体検査、身体測定などが行われる。身体検査は一般的な健康診断に近い。ただし航空管制官は、矯正視力がどちらか1眼でも0.7に満たない人、両眼で1.0に満たない人は不合格となる。また日本国籍を持っていない人は受験自体ができないので注意。

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