LCCのグランドスタッフ採用事情
サービスの簡略化や自動化、ペーパーレス化が進んでいるとはいえ、LCCでも空港のカウンターでチェックインする旅客はいるし、座席や預け手荷物の手配、ゲートでの優先搭乗の案内など、グランドスタッフの業務は多い。ではLCCのグランドスタッフになるには、どこへアプローチすればよいのか。日本のLCCの場合、会社によって採用ソースが異なるので、ここでは会社ごとの現状を紹介しよう。
自社でグランドスタッフを採用しているLCCは、ジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンの2社。ジェットスター・ジャパンは成田空港勤務の「カスタマーサービスオフィサー」を採用。エアアジア・ジャパンは中部国際空港勤務の「ゲストサービスアシスタント」「ゲストサービスオフィサー」を採用しており、「ゲストサービスオフィサー」はグランドスタッフ経験者が募集対象だ。
Peachでは、空港地上業務のほとんどを外部委託しているが、スーパーバイザーのみ業務経験者を自社採用。また、2018年度から新卒総合職採用を開始しており、総合職のスタッフが各種地上業務に配属されるようになった。
SPRING JAPANでは旅客サービス業務は旅客ハンドリング会社へ委託しているため、自社採用のグランドスタッフは在籍していない。同社の旅客サービス業務を担当するには、就航地の旅客ハンドリング会社でグランドスタッフになる方法があるが、その場合も必ずしもSPRING JAPANを担当できるとは限らないことを理解しておこう。
2020年に就航予定のJALグループ中・長距離国際線LCC、ZIPAIR Tokyoでは、これまでにグランドスタッフを募集したことはない。なお、同社ではCAも空港旅客サービス業務に携わるため、CA募集時にも「今までのエアラインになかった『業務内容を限定しない働き方』を実現できる」と記載があり、チャレンジ精神をもってさまざまな業務に取り組んでみたいという人を求めていることがうかがえた。