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つくば航空株式会社 鳥海 遥希さん - 航空業界専門の求人サイト「航空人WEB」

つくば航空株式会社 鳥海 遥希さん

 

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運航管理の現場から目指す 防災ヘリのパイロットという頂き

 

茨城県のつくばヘリポートにおいて、操縦訓練、航空測量、防災ヘリコプターの運航受託などのヘリコプター事業を展開。現在、リース機含め10機のヘリコプターを保有、運航。茨城県の防災ヘリである川崎BK117-3型も運航受託している。

 

 

 

Photos by Fukazawa Akira Text by AIRLINE

月刊エアライン2024年3月号(1月30日発売)より転載

imatoki45 002パイロットと口頭で打ち合わせをしつつ、フライトプランを作成する。出張で他県を飛ぶパイロットも多く、その際の情報なども貴重な教材になるという。

少年時代に憧れた勇姿を追って

ヘリコプターのパイロット(ヘリパイ)になりたいと思ったのは、小学生の頃、東京消防庁の出初め式で防災ヘリの消防演技を目にしたことがきっかけだったという鳥海さん。そこから目標は一貫して防災ヘリのパイロットで、大学においては自家用と事業用の操縦士証明を取得。2023年につくば航空へと入社した。


「現在は運航管理者として働きながら、使用事業の機長を目指して操縦訓練で飛行時間を積み重ねています」

 

つくば航空は現在、10機のヘリコプターを保有。その事業内容は、操縦訓練やレーザーによる航空測量、都心上空を飛ぶ遊覧飛行から空撮、さらには茨城県防災ヘリの運航受託まで多岐にわたる。


「運航管理者としてフライトプランを作成し、航空情報や気象情報を機長に伝えて運航をサポートします。空撮などでは、希望するコースに応じて必要な空域調整も担当します」

 

つくば航空の拠点であるヘリポートは、陸上自衛隊の霞ヶ浦管制圏に近接しているため、ルート取りには留意が必要だ。さらに、騒音被害を出さないために、住宅街の上を飛ばないといった配慮も欠かせない。決められた航空路がないからといって好き勝手に飛べるわけではなく、むしろ、安全に飛ぶために入念な準備が必要になるのだ。ヘリは固定翼とは違って空港やヘリポート以外の場所でも離着陸できるのが利点であるが、もちろん、許可は必須。場外離着陸場に降りるための航空局への申請作業も必要に応じて実施している。

imatoki45 003名峰筑波山にほど近いつくばヘリポートがつくば航空の拠点。一般客向けに、茨城県内や近県の公園、道の駅などにおいて遊覧飛行の実施もしている。

安全運航を支えるための工夫

1990年の創業以来、インシデント・ゼロを継続しているつくば航空。安全運航への意識は、会社の気風として感じていると鳥海さん。安全に寄与する運航管理について、試行錯誤の日々だという。


「自分はまだ経験が浅いので、先輩たちの仕事の仕方をよく見たり、管制官やパイロットのアドバイスを聞いたりしながら、管制にとってもパイロットにとってもわかりやすい地図を作ることでスムーズに飛べる環境を作るように心がけています」


運航管理業務の精度を高めながら、その眼差しはさらに高い目標を見据えている。つくば航空では、飛行時間300時間で使用事業の機長発令が出て、500時間で人を乗せてのフライトが可能になる。その上で鳥海さんの最終目標は、つくば航空が受託運航する茨城県の防災ヘリ川崎BK117-3型の型式限定を取得して、防災ヘリのパイロットになることだ。


「この場所で頑張っていけば、自分の目指す防災のヘリパイまでたどり着けます。毎日を大切にし、目標に向かって確実に前進することで、目標の達成に近づくだけでなく自分自身の成長にもつながると考えています」


防災ヘリは消防隊員を後ろに乗せて飛ぶため、コミュニケーションを大切にする機長になりたいと目標を語ってくれた鳥海さん。固定翼以上にパイロット不足が叫ばれるヘリコプター業界において、鳥海さんのような意欲的な若い力がまさに今、求められている。

編集後記


防災ヘリの運用は自治体によって様々で、例えば千葉市消防局は機体を保有し、ヘリパイも消防局の航空隊員が担っている。今回のつくば航空が運航を担うのは、茨城県の防災ヘリで、火災消化活動・救急搬送・災害時の救助活動等に消防局員を乗せて飛ぶ。防災ヘリパイになる前段階として、使用事業の機長になるためには300時間の、さらにお客さんを乗せて飛ぶためには500時間の飛行時間が必要となるが、鳥海さんの飛行時間は取材時点では、約185時間。運航管理の仕事の合間に、コツコツと操縦教育訓練によって飛行時間を積み重ねているという。「できるだけ早く機長としてフライトできるように訓練を積みたい」と意気込む表情は溌剌としており、充実感がみなぎっていた。

今回お話をうかがった方

つくば航空株式会社
運航部
鳥海 遥希さん

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帝京大学の航空宇宙工学科ヘリパイロットコースにて事業用操縦士の技術証明を取得。2023年に入社。現在は運航管理者として勤務しながら機長としての乗務を目指す。

 

【プライベート】

学生時代、野球のキャッチャーをしていたこともあり、体を動かすことが好きです。朝早く筑波山に登頂して、午前中のうちに戻ってくることもあります。

 

【座右の銘

一日生きることは、一歩進むことでありたい

物理学者である湯川秀樹博士の言葉です。日常の小さな一歩が積み重なり、大きな成果につながるというところに深く共感しました。

     

 

 

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