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日本フライトセーフティ 飯田 克博さん - 航空業界専門の求人サイト「航空人WEB」

日本フライトセーフティ 飯田 克博さん

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空の現場に「プロのパイロット」を送り出すことを目的に1989年に設立された、ヘリコプター・飛行機操縦士免許取得訓練学校である日本フライトセーフティ。東京ヘリポートから空撮や遊覧飛行も実施している。

 

 

Photo by Ito Hisami Text by AIRLINE

月刊エアライン2023年1月号(11月30日発売)より転載

imatoki36 002飛行業務ではロビンソンR22やR44を操縦。入社直後は苦労したデスクワークとの兼務も、今は無理なく切り替えができるようになった。写真はR22のコクピット。

営業にとどまらず操縦も担当

私が部長を務める業務部は、操縦訓練や遊覧飛行、空撮の営業を担当する部署です。本来は飛ばない部署なのですが、今はパイロットが足りないので出勤すると大体操縦もします。フライトの回数は日によって違いますが、多い日は8ホップや1 0ホップ飛ぶ日もあります。業務部として企画・営業した操縦訓練や遊覧飛行を自ら操縦することも少なくありません。また、操縦訓練だけでなく、訓練生の座学も担当しています。小規模な会社ですので、多岐にわたって空の現場に携わる忙しさと楽しさがあります。

 

パイロットの夢を追いかけ11年

パイロットを志したきっかけは、学生時代から続けていたスキー講師の現場にありました。ある日、ヘリスキーのパトロールの仕事で生まれて初めてヘリに乗ったのですが、ヘリ独特の機動や上空からの景色、それからゲレンデから手を振る人々...そういった初めての体験の中で、ベテランパイロットが操縦する姿を見 て、「ああ、ここが僕の席だ」って思ってしまったんですよね 。

 

時を同じくして 、スキーのお客さんとして出会ったCAさんからANAの既卒の自社養成コースを勧められた出来事なども重なり、自分の中でパイロットへの想いが確かなものになりました 。すぐにパイロットになるための行動を開始したのですが、自社養成枠は残念ながら合格せず、一方でヘリのパイロットになるための当時の費用は1, 380万円と前途は多難...。結局、操縦席が本当に自分の席になるまで、実に11年もかかりました。

免許を取らせるだけでは不十分
今後の目標としては、「日本中どこへ行っても日本フライトセーフティ(NFS)の卒業生がいる」という山田元昭前社長の意志を引き継ぎたいと考えていて、その目標もあともう一息のところまで来ていると感じています。そのためには免許を取らせるだけでは不十分で、NFSの卒業生が群を抜いていなければなりません。技量・知識はもちろんのこと、人間性・考え方という点も大切になってくると考えています。パイロットである前に一社会人であるというのがすごく大切なことで、コミュニケーション能力や誠実さといった部分を磨くことも重要なんです。
 
だから、何かをやらなきゃならない時にぬるいことをやっていたらし っかりとお説教します。煙たがられますが、必要なことです。そして、そうやって接してきた学生が立派に巣立っていく姿を見るのが何よりの励みです 。卒業して数年後に遊びにきてくれる卒業生も多く、成長して活躍している話を聞くと、ライバル心を刺激されるとともに、やっぱり嬉しくなりますね。
 
途中で諦めないことが大切

 航空業界を目指す方々に伝えたいことは、「行動している限り、夢はいつか絶 対に叶う」ということ。叶えたかったら、行動をやめないことが大切です。実際に私はパイロットを志してから機長になるまでに11年かかりました。実はパイロットになるなんて絶対に無理だと思う心もあったのですが、チャレンジせずに終わるのはもっと無理だという気持ちが勝ちました。そうやって挑戦し続けてみたら、最後には実現できた。つまり、やめなければいつかなれる。途中でやめないことだよ、ということを一番伝えたいですね。

編集後記


NFSの卒業生は、エアラインだけでなく、ヘリコプター運航事業会社、警察航空隊、消防航空隊、海上保安庁、民間ヘリ所有会社など幅広い分野で活躍しています。様々な空で活躍する新人パイロットを訓練・教育してきた飯田さん。パイロットやNFSの理念を語る真摯な眼差しが印象的でした。加えて、現職にたどり着くまでの紆余曲折をざっくばらんに語っていただき、その軽妙な語り口に取材陣からは時折笑い声が。厳しくもユーモアあふれる飯田さんの教官姿が窺い知れる一幕でした。

今回お話をうかがった方

日本フライトセーフティ
業務部長/機長
飯田 克博さん

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1978年生まれ。東京農業大学卒業後、農協に勤務しながら回転翼の自家用操縦士の資格を取得。2011年に日本フライトセーフティに入校し、回転翼の事業用操縦士の免許を取得したのち、2013年に業務部として入社。総飛行時間は1,060 時間以上。

 

【プライベート】

愛車で通勤したり、休日に洗車をしたりするのがリフレッシュタイム。 仕事帰りの温泉やサウナ、それから若洲海浜公園での釣りも楽しむ。この時期はアジやサバが釣れるとか。

 

【座右の銘】

ATG(明るく・楽しく・元気よく)。

     

 

 

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