航空関連の商社
主な仕事内容
航空関連の商品を取り扱う商社は、総合商社と専門商社、エアライン系商社の3つに分かれる。日本では、官公庁と民間企業が航空機を購入する場合、商社を通じて海外から購入することが多い。商社は、航空機だけでなく、計器、部品、関連商品をも取引しており、こうした航空関連を扱う仕事に就きたい場合は商社に入社する。
日本の大手商社といえば、三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅、双日、兼松などがあるが、各社ともに「宇宙航空部門」「航空部門」「航空機部門」といった「航空機関係を取引する」セクションを設置している。ここに配属されれば、航空機を扱うことができる。
ただし総合商社に入社して必ずしも航空部門に配属されるとは限らない。「入社したら確実に航空機関連を扱いたい」と思う人は、総合商社の航空部門系列の航空専門商社をねらうのが確実だろう。
もうひとつ、日本の航空会社のグループ会社の商社をねらうという方法がある。JAL 系の㈱JALUX、ANA系の全日空商事㈱がそれだ。航空機の部品の調達からエアライングッズの企画製作、生活関連商品まで、「航空」をキーワードにあらゆる商品を取り扱っている。
また商社は、民間機のみならず、軍用機と軍需関連備品などの防衛関連機器、ヘリコプターや小型飛行機、宇宙衛星機器やシステムなどの輸入販売も取り扱っている。
商社に入るには
商社の募集のほとんどは、4年制大学の新卒者を対象にしている。大手商社はかなりの激戦となり、内定者には有名大学の学生が多いことも事実。エアライン系の商社では、毎年10〜20名程度の採用がある。毎年募集しているところも多いので、チャレンジしてみよう。
商社が人材を採用するときに重要視しているのは、人物に将来性があること、学力があること、語学力と体力があることなどで、バランスのよい人材が採用される。
入社後は、営業職として活躍する。営業職は、専門知識が必要な仕事だが、「専門知識は後から勉強すればいいこと。むしろコミュニケーションスキルやチャレンジ精神などのヒューマンスキルを重視する」と人事担当者は考えているようだ。また、世界を相手に商売を展開する商社では、語学力(英語)は必須と言われている。実際、輸入を行う関係で海外からメーカーのスタッフが来日し、商談する機会が多い。英語に加えて中国語など多言語スキルがあるとさらに有利だ。